
「バイクについて」の記事一覧
前回報告したRGSへのマグネトー入れ替え整備が終わり
外したマグネトーを英国に送っていたのですが..
1か月程で英国よりフルリビルトを経て戻ってきました
そこで今度は、そのマグネトーをこの個体に組み替える作業です
一旦、整備が終わり秘密基地に戻ったTriumph T110改Bonneville
英車の匠S氏により、本来の調子に戻りました
コチラは鋭意整備中のTriumph T110
マグネトーを外し、タイミングカバーも外して清掃とオイルポンプのチェック
右側の点火タイミングは38°
左側は36.5°
とても優秀な位置だったようです
タイミングカバーのこの位置は、このようなボルトが出ていてカバーしてから袋ナットで止めるのが正解
なのだそうです
エキパイを外さないとボルトが抜けない状態だったのを本来の形に治してくれました
これが本来の取り付け方法なのだそうです..
全てのボルトが正規の新品となり見違える状態になりました
プライマリーケースを外していきます
チェーングリスやらでこんな状態になっていました
やはりBSA系に比べるとトライアンフのプライマリー側は良い状態のようです
スプロケットの歯が限界のようでしたので新品に交換することに..
併せてドライブチェーンも新しくします
ブレーキペダルのピボット、このネジ山も正規の3/8inX26ナット用に切り直して純正に戻します
完成の図
コチラはギヤボックス上部のねじ山が潰れた穴
ヘリサートを駆使して正規に加工
脱帽です
ギヤボックスの中はとても良い状態だったもよう
清掃後、オイルシール交換とスプロケットの取り付け
規定トルクで締め付けた後に合わせマークを書き込みます
クラッチも点検と組み立て
良い塩梅です
続く
コメントを残す (0)ロッカーオイルフィードボルトからのオイル滲み対策
外されたロッカーオイルフィードパイプ
キレイにクロームメッキしていたのですが、バンジョーボルト面にもメッキが施されていたのと
専用のファイバーワッシャーのサイズ違いが装着されていた為
当たり面の気密不足からのオイル滲みであることが判明
締め付け時に必要なテーパーをバンジョーボルトに旋盤で付けている様子
ガソリンタンクを固定するボルトを正規なサイズで製作し、
無くしていたゴムのラバーも大きなゴムの素材から削ってワンオフ作製
併せてガソリンタンクフィラーのブリーザー取り付けボルトもワンオフ作製
カッコ良くなりました
コチラはオイルタンクのドレンボルト
やはりメッキによる当たり面の不具合を旋盤で修復します
素晴らしい出来栄えです
更にはメインワイヤーハーネスも作り直して頂きました
全て、当時の配色で完璧な状態です
今後、ETC等を付けることも想定し従来のプラスアースからマイナスアースに変更です
プラス電源カットスイッチも追加してバッテリーの放電を防ぎます
新しくしたレギュレーターもコンパクトに収めて頂きました
更に続く
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純正ダイナモが発電しなくなり、交換して使用していたALTON
今では純正LUCUSのダイナモは入手が出来ない事もあり
ALTONは代替品ダイナモとしてB-TH社からクラシカル英車向けに多くの種類がリリースされています
しかしM氏曰く…
小型軽量ですがギアの回転部の動きが硬く、装着したエンジン本体のタイミング側のギアへの負担が
大きくなる傾向になるそうな
そこで、英国からリビルトパーツは供給されるので純正ダイナモを全バラして組み直すことになりました
全バラになった純正ダイナモ
バラすには相当苦労したようです
無事に英国より空輸されたアマチュアコイル
BSA用、トライアンフ用等細かく分かれていて稀に注文と違うのが来ることも..
いつもM氏は中身を見るまでハラハラするそうです
同じくフィールドコイル
私には解りませんのでとにかくM氏に一任(笑)
その他、細かなパッキン、ブッシュ類が揃った様子
組付け後の発電テスト運転もバッチリとの報
他、クランクナットが緩んでケース内側に当たっていた跡があったそうです
ロックワッシャーを忘れずに組み立てます
次回のメンテナンス時に備えてマークを入れてくれました
次はクランクケースに溜まったオイルを抜き易くするカイゼンをお願いしました
BSAのキモはオイルポンプになるとM氏は言います
トライアンフと違い逆止弁が無いBSAのオイルポンプは長期間エンジンを掛けないでいると
重力によりクランクケースにオイルが少量ずつ落ちて悪影響となります
特に顕著なのがキックが固くなる→掛かるとドレンホースからオイルが出る..等々
オイルタンクを覗いて明らかにオイルが減っていたならオイルフィルターが入っているカバーを外し
(ボルト4本を外す)溜まったオイルを抜く必要があるのです
更に、その都度パッキンを交換する手間も..
そこで、私のように年に数回しか走らせないライダーには面倒な課題となります
そこで、カバー中心部に穴を開け、ドレンボルトを付けて対応できるようにしたのです
穴を開けた裏表にはボルトのねじ山が必要な為、数ミリずつ厚みをつけられるよう加工してくれました
完成したのがコチラ
これで、ボルト1本で余分なオイルを抜くことができます
それにしてもM氏の旋盤、溶接技術には脱帽です
未だ続く
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このマグネトーはオートアドバンスギアを必要とする固定進角仕様
銘板プレートには”K2FC”との記載がありましたが
裏面のボディ真ん中には水抜き穴があり、Competitionでは無く”K2F”だったようです
随分前のリビルトであった為、M氏の手によりバラされます
ベアリング類にはグリスアップを施し再度組み直されます
コチラが交換前の古いマグネトー
35年近く前に入手時より手動式を改造した自動進角仕様となっていました
黒いゴムのメクラ蓋は本来手動進角ワイヤーが入る場所
取り付け前に何度もテストを繰り返し作業は進みます
調整前は右 進角時22° 遅角時6° 左 進角時40° 遅角時12°
これではキック時の点火タイミングがとても遅くなっていたようです
調整後には右進角時36° 遅角時12° 左進角時42° 遅角時16° まで調整して頂けました
M氏曰く、左右5°程度のズレは許容範囲との弁
因みにコノB-THマグネトーはM氏の工房で見たオリジナルストック品
リジットTriumph時代には純正だったそうです
そんな古い時代にB-TH が存在していたことは初めて知りました
自動進角のキモとなる摩耗していたオートアドバンスギア
M氏の手により精密工作機を駆使して肉盛り加工
正確な点火時期と相まって始動性は格段に良くなりました
続く
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1月中旬から整備をお願いしていたBSA Rocket Gold Star が戻ってきました
当初は掛かりが極端に悪くなったのでマグネトー交換プラスα..位に思ってましたが…
コレが今回交換した英国リビルトのマグネトーK2F
ところが次から次へと問題点が…
結構な重整備となった内容は追々お知らせします
しかし、ご無理をお願いした英車乗りの大先輩である高知のM氏
この方の英車知識と技術、工作機械を駆使したこだわり整備には脱帽です
冷間時でも
コック開→ティクラー押し→チョーク→空キック2回→ババンと掛かります
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