世の中には様々なエンスーな方が存在します
ここで紹介するのはスロットカーをこよなく愛する世界のこだわり作品となります
空冷Porscheに興味のある方であれば一度は耳にした、或いは本で目にしたクルマ
今一度、Wikipediaで引用してみます..
“1966年にグループ4スポーツカー(年間生産50台)を対象とした国際スポーツカー選手権が新設され、2リッター以下クラス (S2) のタイトルを獲得するため、フェルディナント・ピエヒ率いる技術陣はポルシェ初の純レーシングカー906を開発した” との記述
さらに、”なお、先代904の6気筒バージョンが906と呼ばれていたため、当車は主に「カレラ6」の名で市販されていたが、のちに前者を904/6、後者を906とする形が一般化した” と在ります
この作品を依頼したのは私の友人で生粋の356フリークのU氏
私の356もモディファイする際には随分とご教示頂いた御仁です
一方、このモデルを制作したのは徳島在住のM氏
モデラーとしては、国内でも名の知れ渡ったエンスー
ご自身でスロットカーサーキットも運営することからも、そのレベルが想像できるかと存じます
さて、このゼッケン148番の個体
1966年にイタリアはシシリー島で開催の第50回タルガフローリオでの優勝車両
ドライバーはウィリーメレス、コ・ドライバーがヘルベルトミューラー
実車のミラーはドライバー側だけですが、この個体には両方装着させたりボディ両サイド下部に描かれた赤いラインが省かれたりと史実を認識した上でのモディファイ制作です
もう一台、ゼッケン30番についての解説
1966年、フランスのサルトサーキット開催の第34回ルマン24時間耐久レースでの総合4位車両
(プロトタイプ2Lクラス1位、スポーツカー2Lクラス1位、その他 性能指数賞受賞)
ドライバーはジョーシフェール、コ・ドライバーはコリンディビスなのだそう..
これは、ジョーシフェールがドライブのニュルベルクリンク1000Kmレース(1966年)での場面
*Wikipedia引用
実車はルマン仕様でロングノーズ&ロングテールですがこの個体は敢えて標準仕様で製作
当時のオリジナルの箱のままでU氏により大切に保管されていたのですが、M氏の手により甦りました
オリジナルから正確に復元されたデカール類…このサイズ感は驚くばかりですね
尚、この二つの個体はスロットとして走らせるのではなく
永久展示保存品としてU氏のコレクションに加わることになるようです。
2台のうち、1台はスロットカーですが、1台はモーターライズ版です。当時、タミヤがスロットカーブームに乗り遅れ、在庫を捌くためにモーターライズ版も出したとのことです。
なるほど..そうだったのですね
何れにせよ、あの状態まで仕上げた個体をスロットサーキットで競わせるのは”私なら”気が引けます。
それにしても
其々のヒストリーを理解しつつ、オーナーの注文(想い)を正確に表現しているのには脱帽しました。
M氏の創作意欲は衰えていないようですので次の秘策があれば..是非