最後の空冷モデルとして人気の衰えることの無いタイプ993
脈々と受け継がれたシリーズ911の水平対向6気筒は2000cc~3600cc(特殊モデルは3800cc)まで進化
又、給排気バルブの駆動機構に油圧式のラッシュアジャスターを採用し、タイプ964までのエンジンが
定期的に必要としていたタペット調整が不要となっています
更には後期モデルからはエンジンに可変吸気機構「バリオラム」を装備し、バルブ径の拡大、バルタイの
変更も同時に実施され、285PSを叩き出しています
一方、変えなかったRR→リアヘビーの弱点は足回りのカイゼンが進み
このモデル993に至ってはリアサスのマルチリンク化でその難点を克服しました
伝統の5連メーターもタイプ993で最後となります
その他、特徴的な外観の変更としては、それまでよりも太腿とも呼ばれたフロントフェンダーの峰を
低くしてヘッドライトを斜めに後傾させたデザインが知られています
このデザインは1989年に発表されたコセプトカー”パナメリカーナ”をインスパイアしたと考えられます
1989年といえばタイプ964が発売となり、タイプ930の最終特別モデルと重なる時期
Wikipedia参照
“パナメリカーナ”
後の1992年発売のタイプ968でもその影響は見て取れますWikipedia参照
特に私にとって、もう一つの大きな特徴がこのワイパー位置なのです
動かさないと気づき難いのですが、ご覧の様に2本のワイパーが大きくセンター寄りに設置されています
この位置にワイパーがデザインされているのはタイプ993だけです
私はこの特異な位置で動くワイパーがとてもカッコ良いと思っています
小雨時にローで動かすと”バサーッ バサーッ” と、長いワイパーゴムが動く様が楽しめます
996以降から現行モデルまでこのワイパーが採用されなかったのは何か理由はある筈ですが..?
そして、お馴染みのこのグラマラスなリアフェンダー
ターボは勿論、このCarrera S(4S含む)のターボボディの場合にはより張り出しが特徴的
リアのマルチリンク化の為に必要なクリアランスを稼ぐ目的とは言え、とても良くできたデザインであります。
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