1981年フランクフルトモーターショーで発表され、1983年から製造が開始されました。
当時のポルシェ最高責任者ペーター・シュッツの政策で、当初は911の後継車という位置づけでした。
1986年発売の944ターボは“世界一ハンドリングが良い自動車(Best Handling Car In The World )”と称され、スポーツカーのベンチマークとして同業他社からマークされる存在でした。
当時は販売台数でも911を上回り、商業的な成功と実質的にこの時期のポルシェの経営を支えたモデルになりました。
実は911の後継としてデビューしたのは“928”という車でしたが、サイズが大きくて911の後継にはなり得ないとの判断から、914の後継として設計され当時ポルシェの市販車の主軸だった924の上級モデルとして登場しました。
924、928と同様にエンジンをフロントのほぼミドシップに配置し、FRベースのトランスアクスルレイアウトにすることで、前後軸の重量配分をほぼ50:50にしています。
ポルシェの代名詞でもある空冷水平対向6気筒エンジンをRRレイアウトで搭載する911シリーズに比べ、理想的な重量配分の944はニュートラルなハンドリングで実に扱いやすい車に仕上がっています。
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